この記事では、おうちで気軽に金継ぎができる金継ぎセット【誰でも塗れますシリーズ 金継ぎ初心者セット】を使って、実際に割れた食器を金継ぎした体験レポートを連載で紹介しています。
前回は、金継ぎ工程の「事前準備〜第二工程(接合)」までの紹介しました(文下リンク)。
第二回目にあたる今回は、第三工程〜第五工程(錆漆付け)の紹介をしていきます。
【金継ぎ工程】第三工程〜第五工程(錆漆付け)
第三工程
第二工程の接合(麦漆接着)の乾燥をしっかりと確かめた後、第三工程に進みます。
マスキングテープをはずして、はみ出している麦漆(触ってみて凸のある部分)を砥石やカッターで削ります。
【作業前↓】
【作業後↓】
こんな感じで、はみ出た部分を取り除き、全体を平らにします。
第四工程:刻苧(こくそ)付け
【用意するもの】透漆・ごはん粒・刻苧綿・木粉・プラスチックヘラ・竹ヘラ・ウエス(木綿布)・定盤
ここでは部分補修用の「刻苧(こくそ)漆」を作成し、欠損した部分の補修をしていきます。
プラスチックヘラでごはん粒をよく練り、ペースト状にします。これに透漆を加えて、よく混ぜます。さらに刻苧綿・木粉を加えて耳たぶ位の固さにします。
これを竹ヘラでかけている部分に付けます。
今作業している器には”欠け”がなかったので、この項目では、別の欠けた食器を使って行いました。
欠け部分に刻苧漆を竹ヘラでのせていきます。中の方までグッと、刻苧漆を押し込んでしまって良いそうです。さらに竹ヘラを水で濡らして、形を整えます
【作業前↓】
【作業前↓】
ごはん粒を練って使うというアイディアには驚きですね〜。昔の人(物が少なかった時代)の知恵を感じます。
ここまで出来たら、しっかりと乾燥させます。目安は2週間程。
乾燥したら、砥石やカッターで刻苧付けした部分を平にします。
第五工程:錆漆(さびうるし)付け
【用意するもの】透漆・砥粉・少量の水・プラスチックヘラ・竹ヘラ・ウエス(木綿布)・定盤
美しい仕上がりのために錆漆付けをします。
まず、砥粉(写真下)に水を加え、ペースト状にします。
これに透漆を見た目で5割程度加えて練り合わせます。
竹ヘラで均一に薄く塗ります。しっかりと乾燥させます。目安は4〜5日程。
錆漆付け後はこんな感じに♪
以上、【金継ぎ工程】第三工程〜第五工程(錆漆付け)の紹介でした。
錆漆付けの際に、均一に薄くというのが結構難しく感じました。ただ、次の工程で錆付けした部分を平に削っていくので、多少の凸凹はOKかと思います◎
次回はいよいよ金粉を使って仕上げていきます。お楽しみに〜