冷凍ごはんの「再冷凍」はOK?【実証例あり】栄養士の日常レポート

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解凍した冷凍ごはん

うっかり多めに解凍してしまった冷凍ごはん。

「すぐに食べきれない分は、また再冷凍しても大丈夫?」と迷った経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか?

この記事では、炊き立てのごはんを冷凍し、レンジで解凍後、もう一度そのごはんを冷凍して解凍した場合、ごはんがどのように変化するのかを実証例と共に紹介します。

目次

冷凍ごはんを再冷凍すると?

この項目では、実際に ”冷凍ごはん” と “再冷凍ごはん” を電子レンジで同時にチンし、食べ比べた場合の違いを紹介します。

【方法】

⑴ 炊き立てのごはんを100gずつ2つの冷凍ごはん用タッパー(A)(B)に入れ、冷凍庫の急速冷凍機能を使って冷凍する。

⑵ しっかり冷凍されたのを確認したのち、(B)のみを電子レンジで解凍し、再び冷凍する。

⑶ Bがしっかりと冷凍された後、(A)(B)共に電子レンジで解凍し、食べ比べをする。

見た目

上記の方法で試した結果、ごはんの見た目は、下写真のようになりました。

解凍した状態の冷凍ごはん(A)と再冷凍ごはん(B)

左:(A)冷凍ごはん  右:(B)再冷凍ごはん

若干、(B)の方が固そうに見えましたが、パッと見た感じだとそれ程違いはありませんでした。

それぞれのごはんに箸で切れ目を入れると、(A)は粒が均等にほぐれるのに対し、(B)は粒同士が塊となってくっついた状態でした。(下写真)

箸で切れ目を入れた状態の冷凍ごはん(A)
箸で切れ目を入れた状態の冷凍ごはん(B)

(A)粒が均等にほぐれる    (B)粒が塊になっている

味と食感

次に、味と食感について見ていきます。

(A)炊き立て→冷凍

口にいれた瞬間、お米の甘み(味・香り)がふわっとします。

噛むほどにお米の味を感じ、美味しいです。

また、一粒一粒がピンとして離れているので、口に入れて噛んだ時にごはん同士のばらつきが良く、食べやすいです。

(B)炊き立て→冷凍→解凍→冷凍

(A)のように、口に入れた瞬間の甘みがほぼ無く、噛み進めていってもあまり味がしません。

また、タッパーに入れた時、下側になっていた部分がベチャっとした食感になっていました。それに対し、上側は固くパサパサとした部分があったりと、粒の固さにばらつきがありました。

さらに、上記の項目でもお伝えしましたが、粒同士がくっついてしまっているので、一粒一粒の存在感がなく、少し物足りなく感じました。

パサパサした食感になってしまう理由として、冷凍・解凍を繰り返すことで、お米に含まれる水分が抜けてお米の細胞壁が破壊されてしまったためと考えられます。

また、一度目の解凍の時にタッパーの内部についた水分(米から出た水分や水蒸気など)が再冷凍の際に氷になり、二度目の解凍の時に溶けた水分が下にたまったため、下側の方がベチャッとした食感になったり、粒同士がくっついてしまったという可能性が考えられます。

結局、再冷凍はあり?

味・食感の面からみて、再冷凍によりごはんの品質が低下し、美味しくなくなってしまうため、冷凍ごはんの再冷凍はおすすめしません。

また、解凍を繰り返す際の温度変化により、雑菌が増殖してしまう心配もあります。食中毒を防ぐためにも、できるだけ冷凍ごはんの再冷凍は避けましょう。

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この記事を書いた人

『食べること』『料理をすること』が大好き。管理栄養士、代行料理人としての経験を通して得た料理のコツ、日々のごはん作りに役立つ時短レシピ、キッチン用品、その他食に関する色々なコトを紹介しています。(たまに旅や暮らしについても書いてます*) 1990年生まれ。北海道出身。一児の母。

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